みなさん、楽しいtktkライフをお過ごしでしょうか。今回は「ゲームとは何か」について、コスティキャンのゲーム論を基にアレックスが語る講座ゲー(この作品によれば講座ゲーは「ゲーム」ではないのですが)のご紹介です。
目次
ゲームとは何か
コスティキャンの定義に依ると、
ゲームとは芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定をするものである。
ということです。
要するに、小説とパズルと玩具はゲームでは無いということだそうです。
ゲームの4要素
ゲームを構成する要素には『目標』『ゲームトークン』『資源管理』『意志決定』があります。
『ゲームトークン』とはプレイヤーが操作するもの。操作キャラとかそういうのですね。ツクスレでよくある見るゲなんかはプレイヤーが操作することがないので、そういう意味でも(コスティキャンの定義では)ゲームには成り得ないのですね。
『資源』とはいわばゲーム内の数値、より正確に言えば『目標を達成するために管理すべきルール上の要素』のこと。意味のある数値でなければ『資源』とは言えないのですね。
『意志決定』簡単に言えば選択すること。これこそがゲームで一番重要な要素だそうです。
その『意志決定』には『葛藤』(選択を迷う)、『結果に対する責任』(選択によって結果が異なる)、『アカウンタビリティ』(選択についての判断基準)という3つの条件があります。
ストーリー
ストーリーを模式的に表すとこんな感じ。どれだけ見ても変わらない、一直線ですね。
ちなみに玩具はこんな感じです。目標が無くどこまでも自由。
ついでにパズルはこんな感じになります。試行錯誤はあるが結末は常に一つ。
そしてゲームがこちら。意志決定によって展開が広がる。
ストーリーとゲームの関係を表した図。ストーリーとゲーム部分は独立しています。
ところが"ストーリーの都合で"意志決定が阻害されてしまうとこうなる。これが一本道RPG。
戦闘
本来、RPGに戦闘は必須では無い。言われてみれば確かにそうですね。しかし現実にはほとんどのRPG作品に戦闘がつきものです。
例えばVIPRPG紅白2011の「もしも黒い雨が―――。」なんかがこれに当てはまるでしょうか。ネタバレになるのであまり詳しい紹介は差し控えますが、本当に「戦闘をしてもいいし、しなくてもいい」作りになっています。
戦闘を中心にしたRPGの構図がこちら。全ての要素が戦闘に帰結しています。これの何が問題かというと…
その弊害がこちら。一つの要素が駄目になっただけで、ゲームの中心である戦闘に影響を及ぼし、結果ゲーム全体が面白くなくなってしまうということを実例を挙げて説明しています。※個人の感想です
作者様が考える理想のゲームデザインがこちら。意志決定が中心にあり、各要素が影響しあっていますね。
戦闘にも『意志決定』が存在することが大事。こういうのでは『意志決定』にはならないので注意。
DQの例。属性が体系化せず明確な攻略法がない。加えてMP回復手段が限られていることで『意志決定』させている。
ポケモンの例。1キャラが覚える属性を制限、さらに仲間を入れ替えるという選択肢により「どのポケモンを使うか」という『意志決定』が生じる。DQもポケモンもどちらもよく考えられているんですね。流石国民的ゲームです。
回復手段にも注意。安易な回復は『意志決定』を無くしてしまう。
ゲームトークン
『ゲームトークン』にも『意志決定』を。プレイヤーが『ゲームトークン』に干渉できることが大事。
ここでまたDQの例。こういう点でも上手いこと作られているんですね。
目標
目標がなければ意志決定も無意味に。何をやっても同じでは選択する意味がないですものね。
プレイヤー自身が目標を立てる、そしてそういう風に仕向けることも大事。
情報
情報は与え過ぎても与えなくても駄目。『意志決定』に必要な『情報』を適切に与えることが大事。
難易度
初心者がよくやりがちですね、こういうの。
極端に難しいゲームを模式的に表すとこのようになる。意志決定が阻害されてもはやゲームではなくパズル。
難易度に対する答えの例として、DQ3のバラモスを挙げています。色んな倒し方があるけどどの戦法を使っても楽に倒せる訳じゃない。なるほど、よく考えられていますね。
まとめるとこういうことです。ここでもやはり『意志決定』が中心です。
多彩な展開、ランダム要素
『ランダム要素』によって『多彩な展開』が生まれる。だから何度プレイしても楽しめる。
雰囲気や世界観
雰囲気や世界観、これもまた馬鹿にできない。確かに雰囲気が作り込まれたゲームはそれだけでも楽しいですからね。
感情移入、ロールプレイ
CRPG(コンピューターRPG)ではロールプレイは不可能らしいです。
この辺については作者様でもお手上げだったみたいです。誰か原典読んで考えて下さい。
と、こんな感じで考察しています。このブログではかなりはしょりましたが、興味のある方は是非動画を見るなり、コスティキャンのゲーム論を読むなりしてみて下さい。こういう理論的なことをしっかり勉強してみるのもいいと思います。それがまた、あなたのtktkライフの手助けになるかもしれません。